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分卷阅读2

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ない、自分だなどと、考える事すらおぞましい。

    けれど。

    ずるるる……ッ!!」

    「くッ……うううう……!!」

    尻の中で湿った蠢动音が响いた瞬间、ディルトのつま先から脳天までが一瞬のうちに硬直し、次いで冷え切った头の中心では、真っ赤に燃えるいびつな黒点が浮上する。

    「や、めろ……ッ!」

    蠢く触手に抗うどころか、両足を踏ん张り、咄嗟に身构えるゆとりもなくして、ディルトは汗ばんだ両手の拳を握り缔めると、睑を噛んでかぶりを振った。

    だめだ……!

    こんな……!

    こんな事に……左右されては……ッ!

    头の中心に浮かんだ煮える黒点を、己の双眼で真っ直ぐに正视してしまった瞬间に、全身を贯く感覚の名が、はっきりと脳里に刻まれてしまうのは明白だった。

    そうなれば――。

    「ッ――!」

    この感覚の名がなんなのか……直视してしまえば、理解してしまえば――もう自分は、与えられる『刺激』を不快感や嫌悪感といった言叶で打ち舍てる事はできなくなる――。

    それだけは……阻止しなくては……!

    必死になって头を振ると、深い皱を刻んだ眉间から、つう、と一筋冷たい汗が流れ落ちた。

    「く……ッ!」

    一瞬ごとに、自分の身体が鋭敏さをもたげていくのが、ディルト自身にも不本意ながら理解できた。

    嫌だ、そんな必要はない、やめろ、と奥歯を噛んで、今ひとたびの奋起を切望しても、肉体は、持ち主の意思とは里腹に、与えられる刺激をより鲜明に感知しようと机敏なセンサーを皮肤の下へと张り巡らせる。

    「く…う……!」

    逃れられない――。

    目をつぶっても、头を振っても。

    力一杯に奥歯を噛んでも、血が浮く程に両手の拳を握りしめても。

    自らの身体の持つ、生命として最も原始的な反射活动を前にして、もはやディルトにはそれを抑え留める事はできなかった。

    「く、そ……ォ…!!」

    まるでじりじりと断崖絶壁に追い込まれていくような错覚のさなか、ディルトは细めた瞳で鉄格子の向こう侧を睨みつけた。

    変わらない、自分が目を覚ました时と、何も変わらない风景が、そこにはあった。

    ただ暗く、静かで、风さえそよがぬ、淀んだ暗黒。

    その中で、自分だけが。

    「ッ――!!」

    囚われた自らの不甲斐なさと、今この瞬间に己の身を焼く苛烈极まる丑悪な悪梦に、ディルトが屈辱感と共に强く唇を噛み缔めた、その时だった。

    ずるううッ!!

    「くうッ!?」

    今度は先刻よりもよりはっきりと、尻の穴の中にある柔らかな场所を、太い触手が力强く叩き上げた。

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    「くう……ッ!!」

    静寂が落ちた牢内で上がったのは、言い逃れの出来ぬほどの、甘さを含んだ声色だった。

    「ッ…う……!!」

    自らの唇から吐き出された目を背けたい程の甘い悲鸣に、ディルトは咄嗟に唇を噛んで声を饮んだが、そんな事で眼前に横たわった问题は解决しない。

    「ッ……!!」

    唇を噤んだディルトが、尻の中で尚も蠢く触手の挙动に眉根を寄せると、穴の戸口では、先刻内部へと滑り込んだ二本目の侵入者が、ずるり、と身体をのたうたせる。

    「く、う……ッ!!」

    最前の决定的な痛打によって鋭敏化された下半身の中心に、舞い戻るような追い打ちのごとき一打を受け止めると、ディルトの顔には苦しげな焦燥が浮かび上がって、それと同时に天井から下がった锁がじゃらり、と短い音色を奏でて鸣いた。

    こ、こんな……事に…翻弄されては、いけない……!

    思って奥歯を噛み鸣らすと、ディルトは再び前を向く。

    决然とまなじりを尖らせ、鋭く细めた视线で眼前の暗闇を、まじろぐ事なく真っ直ぐに射抜いた……が。

    ずるううッッ!!

    「んああッ!!」

    ディルトが勇ましく高洁な决意と共に眼前を睨み据えたとほとんど同时、尻の穴の戸口では、力强く、そして一気に、すでに拓かれている体内へと向かって、二本目の侵入者がぬめる肢体を柔らかな内壁にすり当てながら、力任せに前进したのだ。

    「く、くそ……!!やめろ……ッ!!く…ッ!!く、ああああ……ッ!!」

    拒絶しながら头を振っても、ディルトの唇か


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