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分卷阅读5

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…め……ッ」

    「ああ?なんだァ?」

    「自分たちの手では何もできずに……こんな…こんな生き物を、使って……耻ずかしくは…ないのか……?ふ、ふふ、さすがは……下劣な魔王の……手下だ、な……!敌ながら……情けなくて、涙が出る……ね…!」

    「「!!」」

    身体の底から绞り出すように、ディルトは低く重く、そして薄い嘲笑をまとった语気を魔族に投げた。

    例えこの场で自分の命运がついえようとも、屈する事だけは、膝をつく事だけはしたくない。

    最期まで……自分は最期まで、共に戦った仲间や、自分を信じて手を振ってくれた人々に、耻じない己でいなければいけないのだ――!

    淫欲に侵されかけていた瞳に最期の闘志を赤く燃やして、ディルトは汗にまみれた震える拳を握り込んだ。

    自分の言叶に魔族たちが激昂し、このままこの牢の中でなぶり杀しになるならそれでもいい。

    ただ、最期まで……决して足を折らずに、奴らの暴虐に耐え続けてみせる――!

    意を决して、ディルトはいまだ酩酊感の残る头を持ち上げ、眼前の暗闇に浮かぶ魔族の瞳を真っ直ぐに射抜いた。

    さあ、いつでも来い……!

    己の不逊な态度と声に、魔族たちが牢の戸を开け、先刻自分をそうしたようにしこたまに殴りつけ、蹴り上げ、最後にはその手によって感情的に命を剥夺される事を思い描くと、ディルトは决然と前を向いた。

    が。

    「……はん、なるほどねェ。こりゃあ确かに勇者サマだぜ。伟そうに御托并べて、大上段に演説かァ。くくく!いやァ、见事见事。けどよ、俺たちはそういう下らねえ正义を振りかざす野郎を见ると……」

    「……!」

    「尚更いじめたくなっちまう性分でねェ……!!」

    「ッ…!!」

    鉄格子の向こう侧から闻こえた返事は、ディルトの想像とはかけ离れたものだったのだ――。

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    「さァて、魔王様の事を下等呼ばわりした勇者サマよォ。俺たちの前でそんな事言って、ただで済むとは思ってねェよなァ?」

    「ッ……」

    ニヤニヤと嗤う魔族の男たちを前にして、ディルトは背筋を冷たい汗が伝い落ちる感覚に身震いした。

    浅虑だった、と思う间もなく、魔族たちは牢に繋がれたディルトの顔を覗き込む。

    冷たい岩肌に囲まれた己とは正反対に、愉悦に満ちた笑みを浮かべる魔族たちの视线を感じて、ディルトは今から行われるであろう、苛烈の限りを尽くした暴虐に我知らず身体の芯を热くする。

    挑発にも乗らず、感情に激する事もなく、不敌な笑みを浮かべる魔族たち。

    一体……何を……。

    考えて、ディルトがごくり、と喉を鸣らした、刹那だった。

    「さて……それじゃあまずは……どんな『オシオキ』がイイだろうなァ……?」

    「……く…ッ」

    「そうだなァ、それじゃ……とりあえずはお前の大好きテールちゃんに……そろそろ本性を见せてもらうとするかなァ……!」

    「ッ?!」

    冷たい嗤いを含んだ声で告げられて、ディルトは弾かれたように顔を上げて魔族を见やる。

    なん――だと――。

    「くくく……!おやァ?つい今まであんなに强気だったってのに、急に顔色が悪くなったぜェ?どうしたんだよ、勇者サマよ……!」

    「……ッ…!」

    くつくつと喉で嗤う魔族を前に、ディルトは思考が停止したような错覚に捕らわれて动けなかった。

    テールの……ほん…しょう……?!

    确かに闻こえたその言叶を、何度も头の奥で缲り返すと、ぬるり、と下半身で蠢く感触がディルトを袭う。

    「ッ――!!」

    头の中で答えが导き出されるよりも数瞬早く、ゆったりと鎌首をもたげはじめた触手の动きに、ディルトがぎくりと体干を冷たく硬直させると、その姿を见つめながら魔族の男が下品に嗤う。

    「さァて、それじゃあそろそろ……本格的に楽しいショータイム、といくとするかァ……!!」


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